上巳(じょうし)の節句・・・ひな祭り

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上巳(じょうし)の節句・・・ひな祭り

上巳(じょうし)の節句・・・ひな祭り

2021/03/03

ひな祭りの起源

 今日3月3日は、五節句の二番目である「上巳(じょうし)の節句」です。
平安時代より宮中で行われていた、伝統ある厄祓いの行事です。

 ・・・と言っても、ピンとこない人がほとんどではないでしょうか?

 古代中国では、この日、水辺で身体を清め、宴会を催し、災厄を祓うという風習がありました。
また日本でも、人の形を草木や紙でこしらえた「人形(ひとがた)」で身体を撫でることにより、
自分の穢れを移し、それを川などにを流す禊祓(みそぎはらい)の風習がありました。
今でも、雛を川へ海へ流す「流し雛」の風習が残っている地方もありますが、
人形には、災厄を引き受け、人を守る力が備わっていると考えられてきたからです。

 実際、昔から、疫病(感染症)が流行したりすると、人々は人形を作り、祈ってきました。
江戸時代に疱瘡(=天然痘/1980年5月WHOが世界根絶宣言)が流行したときなどは、
疱瘡を引き起こす神が好むとされる赤づくめの人形に願いを捧げたと言います。

 新型コロナウイルスに振り回されてきたこの一年、
アマビエグッズがバカ売れしたというのと、似ていますね。

 
 ところで、源氏物語には、人形遊びを「ひいな遊び」と呼ぶ場面がありますが、
平安時代には、紙などで作った幼女の遊び道具の小さな人形は「ひいな」と呼ばれていました。

 宮中や公家のお嬢様たちが3月の巳の日に行っていた盛大な「ひいな遊び」と、
厄払いである上巳の節句の行事が、長い年月の間に結びつき、
「ひな人形」を飾ってお祝いする、現在の「ひなまつり」となったようです。

 ひな人形も時代とともに変遷し、地方により、並べ方も違うようですが、

 ♪ お内裏さ〜まとお雛さま、二人ならんですまし顏〜 ♫ 

この歌詞は、実は正しくないようですね。

 「お内裏様」というのは、男雛と女雛を合わせて、そう呼ぶそうです。
知ってましたか?


    それはさておき、祓いや厄除けの行事であった上巳の節句は、江戸時代に入り、
女の子の幸せを願う華やかで美しい「女の子のお祭り=ひな祭り」として定着したのですね。

ひな祭りの行事食

 そんな「ひな祭り」ですが、
華やかなひな飾りもさることながら、
行事食も楽しみですよね。

 ひな祭りの膳には、
女の子の健やかな成長や子孫繁栄を願った、
めでたく健康的な食材が並ぶことになります。

◎ ひし餅、雛あられ ... 春の訪れを表す
◎ はまぐりのお吸い物 ...夫婦和合の象徴
◎ なばな(菜の花)... カラダを温めデトックス
◎ ちらし寿司 ... 縁起物や旬の食材がたくさん
◎ 白酒 ... 主役の女の子は飲めない? ケーキや甘酒で代用?

 時代や地方により、多少違いはあるものの、
「季節の初物」や「旬のもの」ものが多く、
病気を防ぐ力や薬効があるとされるものが選ばれて
いることがわかります。

 はまぐりは、室町時代には、その貝殻が
嫁入り道具の一つになっていたとも言われますが、
単に夫婦円満や子孫繁栄を願うという意味だけでなく、
栄養成分的にも、アミノ酸組成のよい良質のタンパク質や、
鉄・カルシウム・マグネシウム・亜鉛などのミネラル類を
バランスよく含んでいることから、
美肌を作り、血行改善により顔色を良くし、
貧血や骨粗しょう症の予防効果も期待できるなど、
女性の健康増進に一役買ってくれる食材でもあります。

 鉄分の吸収を高めるには、
ビタミンCを一緒に摂取すると良い効果が得られます。
クエン酸やビタミンCを含んだレモン汁、ポン酢などを
かけて食べるのがお手軽ですね。

 なばな(菜の花)は、春先の野菜らしく、
少し苦みがあるのが特徴ですが、この苦みが、
冬の間にカラダに溜まった毒素を排出するのに
効果的なのです。

 中医学的には、温性(カラダを温める)で、
肝、肺、脾に作用し、
 解毒消腫(デトックスにより腫れ物やできものを治す)、
活性酸素の消去、コレステロール排出 などの作用をもつ、
この季節にうってつけの優れた食材なのです。

桃の節句

 上巳の節句は「桃の節句」とも呼ばれるように、
桃の花を飾る風習があります。

 旧暦の上巳の頃に開花する桃の花には、
邪気を祓う力があるとされてきました。

 桃は、中国では紀元前より人の手によって栽培され、
食用とされていたという古い歴史をもつ植物ですが、
子孫繁栄をもたらす霊木とあがめられ、
その実は、不老長寿の仙薬として用いられました。

  我が国でも、室町時代には、上巳の節句に、
「桃花酒(とうかしゅ)」という桃の花びらを浮かべた
お酒を飲んだと言われています。

   このお酒を飲むと、
美肌や顔色の向上が叶えられるだけでなく、
邪気祓いの力により、
諸病を遠ざけると信じられていたようです。

 


 上巳の節句の歴史は古く、
込められた人々の思いは、純粋で切なるものだったようですね。

 その伝統が、美しく発展しながら
今日まで受け継がれてきたことに感謝しつつ、
単なる女の子のお祭りとしてではなく、
春先の不安定な体調を、健康効果満載の行事食で調え、
そしてパンデミックの一日も早い終息を願って
ひな壇に手を合わせ、厄祓いをする日にしたいものですね。

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