清明(せいめい)です・・・【自然医科学研究所】
2021/04/04
本日4月4日は清明です。
清明とは「清浄明潔」を略したもので、春先の清らかで生き生きとした様子を表した言葉です。
春分から数えて15日目、太陽黄径は15度で、万物が若返り、清々しく明るく美しい季節です。
「清明には雪がなくなり、穀雨には霜が降りなくなる」という言葉があるように、
文字通り、すっかり春です。
桜の花が咲きほこり、お花見のシーズンでもあるのですが、
近年は暖冬により、年々、開花が早くなっていますね。
当地でも、すでに満開を超えています。。。
雨が多い時節でもありますが、雨に濡れた桜も、またそれなりに風情がありますよね。
今年は観戦再拡大の影響で、昨年に続き、お花見はお預けのようですが・・
沖縄では、この清明から15日の間に、沖縄の三大行事の一つである「清明祭(シーミー)」が行われます。
親族が墓前に集まり、花や重箱につめた料理を供えて先祖に手を合わせ、
皆でご馳走をいただく習慣があるそうです。
つまり、清明は、とても重要な意味を持つ日でもあるのです。
沖縄では、桜はもうとっくに散っているのでしょうが、
ピクニック感覚で、お墓の前でお重を囲んで宴が催されるとは・・・
静かな場所であるはずの墓地も清明には賑やかになるなんて、なんとなく楽しそうですね。
中華圏でも、この時期は「清明節」と呼ばれ、
「芳草は地に満ち、柳は緑に、桃は紅く、男女は遊楽に心浮き立ち・・・」
と史書にも綴られているように、心地よい気候の中、
人々が遊びに興じたり、墓参りをする習わしがあるそうです。
先日、台湾で特急列車の脱線事故があり、多くの方が犠牲になりましたが、
きっと「清明節」ゆえの帰省客や行楽客も、多数乗り合わせていたのでしょう。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
清明は、いわゆる「いい気候」と言われる時期ではありますが、
中医学的には「風邪(ふうじゃ)」によって肝が弱められたり、
精神的にも不安定になったりしやすく、毎日体調が変わることもあります。
どこがどう不調なのかわからないけど健康管理が難しい、
と感じられる時候といえそうです。