「睡眠の日」って知ってますか?

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「睡眠の日」って知ってますか?

「睡眠の日」って知ってますか?

2022/03/24

  新型感染症の流行も未だ終息を見ない中、早いもので三度目の春が巡ってきました。
早々と桜も開花し、春本番の様相となってきた今日この頃です。

 『春眠暁を覚えず』とは、春の夜は短い上に、気候がよく寝心地がよいので、
夜の明けたのも知らずに眠りこんで、なかなか目が醒めないという意味ですが、
確かに、朝になっても寝床の中でゆっくりしているのが心地よい時候でもあります。

 しかし、季節とは関係なく、布団に入っても、
仲々寝付けない、何度も目が覚める、よく夢を見る、眠りが浅い、
結果、仲々起きられない、朝が辛い .... etc. という症状に、
年中、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

睡眠の重要性

 

  健康・長寿・美容を手に入れるために不可欠なものはと聞かれれば、
多くの人が、栄養、運動、睡眠、と答えますよね?

 その通り、睡眠は、栄養や運動と同じくらい大切な三大要素の一つなのです。
その睡眠についての正しい知識の普及と国民の健康増進への寄与を目的に、
睡眠健康推進機構(2011年4月、公益財団法人精神・神経科学振興財団により設立)が
日本睡眠学会との協力により、年に2回、3月と9月「睡眠の日」を定めています。

 去る3月18日は、「春の睡眠の日」でした。「秋の睡眠の日」は、9月3日となります。

 そして、それぞれの「睡眠の日」をはさむ前後1 週間を「睡眠健康週間」として、
全国各地に市民講座や相談窓口を開設し、睡眠の質の改善を通して
国民の生活の質(QOL)の向上や、規則正しい生活リズムの確立につなげていくための、
さまざまな運動が展開されます。

 このような制定や運動の背景には、睡眠に問題を抱える現代人がいかに多いかという現実があります。
何を隠そう、私自身もその一人でありますが、満足のいく睡眠を得られないことにより、
当人の心身の健康は言うに及ばず、ひいては国の生産性にも影響を及ぼしていることに、
国も医学会も危機感を抱いている証左でもあります。

 そのような風潮を受け、「快眠グッズ」市場は拡大しているようですし、
睡眠アドバイザー、快眠コンサルタント等、睡眠にまつわる問題解決に特化した
「専門家」を名乗る人たちも増え、睡眠講座を開講している方もいるようです。

 それどころか、睡眠外来を開設している病院もあります。
治療を必要とする睡眠障害を抱える人が、増えているということでしょう。

 

  では、果たして、どのようなことをすれば、睡眠の質が改善されるのでしょう?

  その前に、そもそも「不眠」「睡眠障害」の原因とは、何なのでしょうか?

 

  睡眠には、ホルモンを含む生体内物質が大きく関与していることがわかっています。
睡眠に問題を抱える人は、そうでない人に比べ、
心疾患や精神疾患などの健康リスクが高いとか、肥満の割合が多いなどと言われるのは、
それら生体内物質の働きや分泌量に問題があることと深い関係があるようです。

 

 そして、それら生体内物質の分泌や活性には、光が関係していることもわかっています。

睡眠と光の関係

 

 睡眠改善のためのどんなサイトを見ても、どんな専門家の話を聴いても、
良質の睡眠を得るには、まず「寝室は真っ暗にして眠りましょう」とか、
「就寝○時間前には、 PC やスマホを見ないようにしましょう」などと書かれています。

 光によって体内時計の制御が効かなくなり、
コルチゾールというホルモンが不自然に生産されることで、異常食欲や睡眠障害を引き起こす他、
レプチンという食欲を抑えるホルモンが分泌されにくくなり、肥満を招いたり、
PCディスプレイやスマホ・タブレット、などのLEDが発する光がメラトニンの分泌を抑制し、
快適な睡眠を妨げると共に、体内時計を狂わせてしまうと言われているからです。

 

 自然の光、すなわち日の出・日の入りの時刻、日照時間などが、
ヒトの睡眠や生体リズムに影響するため、睡眠には季節変動が見られます。

 特に、日没時刻が早まることと、日照時間(量)の減少が、
体内時計の遅れをもたらすため(生体リズム位相)、
冬には夏に比べて、深部体温やメラトニン、コルチゾールなど睡眠調節に密接に関連している
生体機能リズムの位相が、大幅に遅れることが分かっています。

 そのため、冬季にはSAD (季節性気分障害)や「ウインターブルー」と呼ばれる
症状が現れたりもして、夏季に比して起床時刻が遅れたり、睡眠時間が延長したります。

 日光にあたる時間を増やすことにより、改善させることができますが、
それでも回復の兆しが見られない場合は、「光療法」と呼ばれる
高照度光照射装置を用いて人工的に強い光を照射するという治療法もあります
 

 これらについては、下記にも記載しております。

https://shizenika.com/blog/detail/20201128173713/


 

 では、諸々の「光」の問題さえクリアすれば、快適な睡眠を得られるようになるのでしょうか?

 私も含め、睡眠障害に悩む人たちは、部屋を暗くしたり、睡眠グッズにより環境を整えたり、
あるいは冬場に日光に当たったり・・・と、そんなことはとっくに試していますよね。
それでも睡眠の改善には至らないので、悩んでおられるのではないでしょうか?

 

 ということは、不眠や睡眠障害の原因は、他にもあるということになります。

「不眠」の中医学的弁証

 中医学では、「不眠症」の原因について、

主に心、肝(胆)、脾(胃)、腎の機能異常と関係すると考えます。

そして、多くの疾患同様、不眠も【実証】と【虚証】に分類します。

 

【実証】の不眠のメカニズムは、
七情失常 → 肝鬱化火
五志過極 → 心火亢盛
飲食不節 → 食滞痰熱(胃気不和)
もしくは、痰熱内擾

 であり、心、肝(胆)、脾(胃)に原因があることがわかります。
また、上記によって擾乱心神が起きることから、眠れなくなります。

 

 他方、【虚証】の不眠のメカニズムは、

思慮労倦(暗耗心血)→ 心脾両虚
(素体虚弱)驚恐所傷 → 心虚胆怯

 などにより、心神失養が起きる場合や、

陰虚火旺 → 心腎不交(水火未済)
腎陰虚 → 心陽亢盛(水不済火)

などにより、擾乱心神・心神失養となって、不眠が起きます。
臓腑としては心や腎が関係しており、陰虚不足によって「心腎不交」、
すなわち心と腎が上手く「交通」しなくなると、不眠が起きてしまうということです。

 西洋医学では、心臓と腎臓は、離れた場所にある全く機能の違う別の臓器という扱いですが、
人体を一つの大きな有機体と捉える中医学では、密接な関わりがあることがわかります。


 中医学では「不眠症」「睡眠障害」として十把一絡げに扱うのではなく、
これだけ細かく弁証するのですから、当然、治療法も各々違ってきます。
まずは、自分がどのタイプの不眠・睡眠障害に該当するのかを知ることが大切です。

 

 では、どうやって診断し、そしてどんな対処をすれば良いのか?
日頃から、どんなことに気をつければ、不眠・睡眠障害を克服できるのか?

 

 それらについては、『秋の睡眠の日』に解説することに致しましょう。

 
 え? それまで待てないって?

 

 そのような方は、どうぞご遠慮なく、お問い合わせくださいませ。

 私も、睡眠に関しては、幼少時よりずっと悩みを抱えてきました。
こんな私だからこそ、あなたのお悩みに寄り添い、
あなたにとって最適なアドバイスもさせていただけると思います。

 ご自身の睡眠障害のタイプを診断し、快適な眠りを手に入れて、
健康ではつらつとした人生を目指しませんか?

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