立春に食べるものは・・・【自然医科学研究所】
2023/02/04
2月4日は、二十四節気の「立春(りっしゅん)」の始まりです。
文字通り、暦の上では春となるわけで、「寒中見舞い」を出せるのは昨日まででした。
実際は一番寒い時期のような気もしますが、この後は「余寒見舞い」となります。
七十二候では、2月4日からの 5日間を東風解凍(はるかぜこおりをとく)、
2月4日からの 5日間を黄鴬睍睆(うぐいすなく)、
2月14日からの 5日間は魚上氷(うおこおりをいずる)となり、
次の二十四節気「雨水(うすい)」を迎えるまでに、
春の準備をするかのような、そんな名称が並んでいてちょっぴり楽しくなります。
旧暦では、立春が1年の始まりであったため、
決まり事や季節の節目はこの立春を起点に定められます。
(ただし、旧暦の元日=立春の日ではありません。)
八十八夜、二百十日、二百二十日なども、立春から数えて何日目にあたるかを表しています。
なので、立春に一年の誓いを立て、何か新しいことを始めるのは縁起が良いとされています。
立春の前日の節分の日には、現代ではなぜか
恵方巻きを丸かぶりする風習が定着しつつありますが、
昔は、”新年” の前日ゆえに、晦日そばを食べたそうです。
また、「白い豆腐は邪気を払う」と言われていることから、
「立春豆腐」と言って、旧暦の年末年始にあたる節分と立春に、
お豆腐を食べるという風習もあったそうです。
「白いまま」であることが大切なので、味をつけるならお醤油ではなく、
塩で頂くのがおすすめだそうです。
温めた白いお豆腐に、邪気払いの効果もある天然塩や、
冷えた身体に天然の栄養を与えてくれるペプチドだしをほんの一振りするだけで、
絶品の一品になりますよ!
他にも、「立春大福」として、大福を食べる風習もあるようです。
大福は昔から「大きな福を呼ぶ」ということから縁起がよいとされています。
立春の早朝、禅寺では、入口に「立春大吉」と書いた紙札を貼る習慣があります。
厄除けとして、家の鬼門にこの紙札を貼るご家庭やお店もあるようです。
「立春大吉」という文字は、左右対称でバランスが良いため、
一年間災難にあわないと縁起をかついで行うものですが、
「立春大福」は、この風習に合わせて広まったと言われています。
旬の食材が、あまり多くはないこの時期なので、
なおさら縁担ぎの食べ物が持てはやされるようになったのかもしれませんが、
春を告げる山菜の代表であるふきのとう、
えんどう豆を若採りしたさやえんどう、
文字通り「春を告げる魚」であるにしん(春告魚)
など、この時期にエネルギーをたっぷり蓄えて私たちの健康を支えてくれる
旬の食材をしっかり活用して、不安定な天候に体調を崩すことなく
春を迎えたいものですね。