筍生ず・・・【自然医科学研究所】

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竹笋生 (たけのこしょうず)・・・【自然医科学研究所】

竹笋生 (たけのこしょうず)・・・【自然医科学研究所】

2022/05/15

 5月5日~20日頃は、二十四節気の「立夏 (りっか)」 となります。
春分と夏至のちょうど中間にあたり、暦の上では夏の始まりであり、
この日から立秋の前日までが、夏季ということになります。

 立夏は、晴天の日が多く、心地よい薫風に新緑がきらめく、
一年で最もさわやかな季節でもあるのですが、今年は社会情勢を反映するかのように、
雨が多く、気温変動も激しく、不安定な天候が続きますね。

 5月15日頃からの5日間は、七十二候の「竹笋生 (たけのこしょうず)」となります。
立夏も末候を迎えると、タケノコ、すなわち竹の芽の部分が顔を出す候となります。

 「え?もっと早くからタケノコ売ってるよ」と思うかもしれませんが、
 春先の3月中旬から出回っているのは、中国原産の孟宗竹のタケノコです。

 日本原産の真竹のタケノコは、ちょうどこの時期、5月中旬~6月頃に旬を迎えます。
 竹にも種類があり、タケノコの収穫期が少しずつ違うのですが、
このようなことから、「竹笋生」の竹笋とは、真竹の芽のことであると考えられています。

 

 竹の成長のスピードは驚異的で、2~3ヶ月もすれば、20メートルもの高さになります。
ピーク時には、1日に80~100センチも伸びることもあるようです。

 その竹には 60個ほどの節がありますが、それぞれの節に成長点があり、
それらが同時に成長するため、驚異的な速さで伸びていくことになるそうです。

 この節の数は、タケノコの時から変わらず同じとのこと。
我が子がすくすく成長するようにと、タケノコはお食い初めの縁起物の一つにもなっていますね。



 竹冠に旬と書く『筍(タケノコ)』ですが、その旬は非常に短く、
食べごろは土から顔を出してから、わずか10日程度と言われます。
因みに、月を上旬・中旬・下旬と10日ずつに分けるのも、筍の旬からきているそうです。
 
 タケノコは、アク抜きが必要な野菜=調理が面倒 と思われているフシもありますが、
朝掘りの新鮮なものは、そのままお刺身でいただけるほど、えぐみもなく、美味なのです。

 掘り採ってから時間が経つほど固くなり、えぐみも強くなるので、
極力早いうちに調理や下ごしらえを行うのが望ましいでしょう。

 

 

 そんなタケノコですが、中医学(薬膳)的には、「毛笋」とも表記し、
性味は甘・寒性で、胃・大腸  に帰経し、
清熱消痰、利尿消腫、止瀉痢、消食化痰、透疹解毒 などの作用を有し、
痰熱咳嗽、腎炎、心臓病、肝臓病等による浮腫腹水、食積、麻疹透発不暢、瘡瘍 
などに対する効果があるとされています。

 子供の頃、「タケノコはたくさん食べたらニキビが出るよ」と言われましたが、
まさに透疹解毒、体内の悪いモノを出してくれるからなんですね。

 他にも、肝・心・腎の不調によるむくみや、食積による胃の不調、
下痢や瘡瘍(できもの)にも効果があるなんて、
すごいパワーを持った食材であることがわかります。 

 

 掘るのも、調理するのも、楽しいながらもちょっと手間のかかるタケノコですが、
短い期間だけ姿を現して、その時候の私たちの健康管理に強い味方となってくれる
ありがたい自然界の恵みなのです。
旬を逃さず、毎年、新鮮なものを美味しく味わいたいものですね。

 

 

引用元
https://www.kurashi-no-hotorisya.jp/blog/4seasons-things/72seasonal-signs/sign21.html

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