秋分(しゅうぶん)です・・・【自然医科学研究所】
2021/09/23
9月23日は秋分です。
太陽が黄径180度(秋分点)を通過する時のことを指しますが、
すなわち太陽が真東から昇って真西に沈む日であり、昼と夜の長さがほぼ同じになります。
彼岸は日本独自の行事ですが、秋分は7日間ある秋のお彼岸の中日となります。
極楽浄土があるといわれる真西に太陽が沈むことから、
仏教では「この世とあの世が最も近くなる日」と考えられており、
『祖先を敬い、亡くなった人々をしのぶ」日として、祝日として制定されました。
実際、お墓参りや、レジャーを兼ねて自然を訪れる人も多いことでしょう。
秋分の日に、おはぎを作って食べる風習はよく知られていますが、
それ以外にも「旬の食べ物」を行事食として取り入れる地域もあります。
また、「実りの秋」とも言われるように、
美味しくカラダに良い自然界の恵みもたくさん出回ることから、
食を楽しみたい季節でもありますね。
里芋は、親芋を取り囲むように子芋が成長することから、
「豊作と子孫繁栄」の象徴として、古くから食されてきました。
泥付きのものを買ってきて調理するのがおすすめです。
動物性食材なら、さしづめ脂ののったサンマでしょうか。
焼き魚にして、大根おろしを添え、すだちを搾って食べるのが一般的ですが、
かば焼きにしたり、ショウガで煮たり、竜田揚げにしたりと、
いろいろな楽しみ方ができる魚でもあります。
秋はキノコが美味しい季節でもありますが、
「見つけると舞うほど嬉しい」として名付けられたマイタケは、美味しいだけでなく、
免疫賦活作用があるとされ、今のご時世にもぴったりの食材と言えそうです。
フルーツなら、ジューシーな梨や色の濃いブドウはいかがでしょうか。
梨は、整腸作用のあるソルビトール(甘味)を多く含み、甘みの割にはカロリーが低いうえ、
エネルギー代謝を促進し、疲労回復効果のあるアスパラギン酸を多く含むので、
夏の疲れを癒すのにうってつけの食材であるといえます。
中医学的には、肺や胃に作用し、痰を取り去ったり、咳や胸痛などにも効果があるとされます。
ブドウは、種類にもよりますが、一般的には肺、脾、腎に作用し、
エネルギーを補ったり、筋・骨を強くしたり、めまいや不眠にも効果があるとされます。
色の濃いブドウを皮ごと食べることにより、
ビタミンやポリフェノールなどの栄養素を摂取することもできます。
「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、
この日を境に残暑も鳴りを潜め、肌寒い日も多くなります。
先祖を敬い、供養する日とするともに、
季節の変化に体がついていかないなんてことのないよう、
旬の食材をしっかり摂り入れ、健康に気を配る日にもしたいものですね。