啓蟄(けいちつ)です・・・【自然医科学研究所】
2021/03/05
2021年は3月5日が啓蟄です。
啓は「ひらく」、蟄(ちつ)は「土中で冬ごもりしている虫」の意味で、
大地が暖まり冬眠していた虫が、春の訪れを感じ、穴から出てくる頃という意味です。
実際に、動物や虫が冬眠から目覚めるのは、最低気温が5度を下回らなくなってから、
あるいは平均気温が10度以上になってからと言われますが、
丁度そのような時候となる地域が多いのでしょう。
太陽黄径は345度、少しずつ日が長くなり、一雨ごとに気温が上がり、
日差しもやわらかくなって、春の気配を感じ始める候です。
江戸時代から伝わる害虫駆除の方法であり、雪国の冬の風物詩としても知られる
「菰(こも)巻き」は、松の幹に藁でできた菰を巻きつけるものですが、
それを取り外す「菰はずし」を、啓蟄の恒例行事にしているところも多いようです。
春先特有の、苦み成分を含んだ食材が、店頭に並び始める候でもあります。
苦み成分には、冬の間に溜め込んだ毒素をデトックスし、
春先に起こりがちな不調を遠ざける効果がありますが、
パンデミックによる巣篭もりやストレスによる目に見えない不調を
誰もが抱えている今春は、特に健康効果を意識して、
旬の食材をしっかり味わいたいものですね。