冬至(とうじ)です・・・【自然医科学研究所】
2021/12/22
本日12月22日は、年内最後の二十四節気、冬至(とうじ)です。
太陽黄径は270度、北半球では日照時間が一年で最も短くなる日であり、
「日短きこと至る (きわまる)」という意味です。
朝晩の冷え込みはますます厳しくなるし、
気がつけば辺りはすぐに暗くなってしまうし、
時折急激な寒波に見舞われたり、風邪や感染症も流行り始めるし、
何だか気が滅入ることばかりの時候のように思えますが、
太陰太陽暦(いわゆる旧暦)では、この日を起点に新しい年が始まることから、
おめでたい日となっていたのです。
また、中国の「易経」には、
冬至は一陽来復(いちようらいふく)と記されていますが、
これは、この日を境に衰えていた太陽の力が再び勢いを増してくる日でもあることから、
良くないことが続いた後でも運が開ける、
という明るい意味も込められているのです。
実際、冬至を「太陽が生まれ変わる日」ととらえ、
古くから世界各地で冬至の祝祭が盛大に行われていました。
我が国では、冬至にはかぼちゃを食べ、柚子湯につかる風習があります。
柚子の皮には血行を良くする作用があり、
冷え予防効果や、リラックス効果も期待できることから、
「冬至に柚子湯に入ると風邪をひかない」と言われていますが、
柚子湯の由来は、邪気払いだと考えられています。
カボチャは (南瓜 =なんきん) とも言われ、
「北 (陰)から南 (陽) に向かう」という意味があることから、
運気の向上を呼び込む食材とも言われます。
栄養学的にも、ビタミンAや β -カロチンなどの栄養素が豊富で、
風邪や中風 (脳血管疾患) が多発する寒い時期にはありがたい食材です。
健康管理の難しい時候でもあり、冬至には、
「太陽の生まれ変わりとともに自分たちのエネルギーも向上するように」
「運気が好転し、どんどん良いことが舞い込んでくるように」
との願いを込めて、栄養たっぷりのカボチャをいただき、
柚子湯につかって、心身ともにほっこりしたいものですね。
冬至の前後2カ月間に限り、
伊勢神宮の宇治橋と鳥居の丁度真ん中から朝日が昇るそうです。
それはそれは神々しい光景だということですので、
一度、見てみたいと思っています。
パンデミックの本当の終息と、人々の平穏と健康を祈りながら・・