1日早い節分・・・邪気祓いと健康管理を

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1日早い節分・・・邪気祓いと健康管理を

1日早い節分で、邪気祓いと健康管理を

2021/02/02

◯ なぜ、今年は2月2日?

 日本人が子供の頃から馴染みの深い季節の行事の一つに、節分があります。

 節分とは、本来、二十四節気の立春、立夏、立秋、立冬の前日をさす雑節で、
1年に4回あるのですが、旧暦では立春が新年の幕開けとなるため、
その前日の節分は、大晦日に相当する一年の締めくくりの日でした。

 そこで、立春の前日の節分が重要視され、節分といえばこの日をさすようになったのです。

 しかし、「節分は2月3日」と思い込んでいる人が多いのではないでしょうか?

 

 今年の節分は、124年ぶりに 2月 2日となりました。
来年から数年間は、また2月3日となりますが、
4年後の2025年には、再び2月 2日となり、
今後は 2月 2日の割合が増えていくそうです。

 37年前の1984年(昭和59年)には、2月4日だったこともあります。

 一体なぜ、こんなことが起きるのでしょうか?

 それは、地球と太陽の位置関係に起因します。
地球の公転軌道は楕円であり、さらに地球の地軸(自転軸)が公転面から傾いているために、
春夏秋冬の季節が生じます。
そして、太陽が真東から昇り真西に沈む日を、春分・秋分の日とします。

 地球は太陽の周りを、1年(=1太陽年)かかって公転しますが、
その周期は365日ぴったりではなく、
それよりも約1/4日長い 365.2422日(365日5時間48分46秒)かかります。
このことにより、暦と地球ー太陽との関係の間には、次第にずれが生じるため、
4年に1度のうるう年を設けて調整しています。


 1年が365日より約1/4日長いことは、天体観測により紀元前に既に発見されていたため、
それを補正するために、紀元前45年に制定されたユリウス暦に始まり、
その後、どんな暦に
改暦されようとも、うるう年が設けられることとなりました。

 また、地球の自転にもわずかな誤差が生じますが、
それを補正するのが、数年に一度の「うるう秒」です。

(因みに、自転軸の変化を考慮せず、地球が公転軌道を一回りする周期を1恒星年といい、
ケプラー運動する天体の周期としてはこちらが使われます。 by 国立天文台)


 しかし、このような補正をもってしても、
長年の間には、微妙なズレが生じてしまうのです。

 そこで、国立天文台の観測により、毎年2月に官報で、
翌年の『太陽が真東から昇り、真西に沈む』日が発表されることになっており、
ここで春分の日・秋分の日が決められ、
おのずと「節分」の日程も決まるという訳です。

 もっとも、今年の春分は、 2月3日23時59分ですので、
あと1分遅ければ、節分は2月3日だったのですが・・

 翌年の新しいカレンダーを手にした際には、
必ずチェックする習慣をつけたいものですね。

豆まきの由来と意義

 ところで、私が子供の頃、その「節分」の日には、あちこちの家庭から、
「鬼は〜外〜」「福は〜内〜」との声が聞こえてきました

 もちろん、我が家もそうでしたが、そう、豆まきの掛け声です。
最近は、影が薄くなった感があり、あまり聞かれることもなくなり、
今年は特にパンデミックの影響で、地域の行事としても中止になるところが多く、
少し寂しいですけどね。
 
 古代中国では、大晦日に追儺(ついな)という、邪気祓いの儀式を行っていました。
そして、その儀式のひとつであった「豆打ち」が、
「豆まき」に変わり、江戸時代に庶民の間に広がったと伝えられています。

 昔は、季節の分かれ目や年の分かれ目には
邪気が入り込みやすいと考えられていましたので、
この「豆まき」は、無事に新年を迎えるための重要な儀式だったのです。

 形の見えない災害、病、飢饉などの災難(邪)を
鬼の仕業と考え、その「鬼祓い」のために豆を撒くのですが、
それに使う豆は、五穀の中でも穀霊が宿るといわれる大豆です。

 豆は「魔滅(まめつ)」に引っ掛け、
その豆を煎ることで「魔の目を射る」ことに通じるため、
「福豆」とよばれる煎った大豆を使うことが多いですが、
雪国では雪上に落ちても安泰な殻付きの落花生を使ったり、
黒豆を撒いたりする地域もあるなど、様々のようです。

 豆まきの後は、1年間の無病息災を願って、年の数だけ福豆を食べる風習があります。
全部食べきれない場合は、梅干し、塩昆布、豆3粒を入れた「福茶」を飲む方法もあります。

 

 大豆は、マメ科 Leguminosae のダイズ Glycinemax MERR. の種子であり、
黒大豆(黒豆)と区別する意味で、黄大豆と呼ぶこともあります。

 中医学的には、性味は甘、平性ゆえに寒熱のバランスにすぐれ、
主として脾(消化器)や大腸に作用します。

効能としては、エネルギーを補い、脾気虚弱による単純消化不良や、腹脹を伴う下痢、
その他、妊娠中毒に対する作用や抗癌作用まで見込めるという、優れた食材です。

 黒豆は、甘味、平性であることは同じですが、主として肝や腎に作用し、
血を補ったり、カラダの水はけをよくしたり、痙攣を止めたり解毒作用があります。

 いずれにしても、邪気を祓ってくれるだけでなく、まだまだ寒いこの時期に、
体調を調え、健康に導いてくれるありがたい食材ということがわかります。

イワシを食べ柊を飾るのは?

 節分には、恵方巻きと名付けられた巻き寿司を丸かぶりしたり、
イワシを食べて、その頭を柊の枝に刺したものを玄関に飾る風習もありますよね。

 前者は、関西発祥の風習が全国に広まったとされ、その歴史も浅く、根拠も不明ですが、
後者については「柊鰯(ひいらぎいわし)」と呼ばれ、平安時代から続く伝統行事ともいわれています。

 柊の尖った葉や、独特の臭みを持つイワシは、鬼が苦手とするものといわれるため、
鬼を寄せ付けないための「魔除けの飾り物」そして「縁起物」として、この組み合わせが用いられます。

 また、イワシは、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、
血液をサラサラにして、脳や神経組織の機能も維持することで知られるEPA、DHAはじめ、
各種ビタミン(B2、B6、D)、カルシウムなどのミネラル等の栄養素を豊富に含み、
魚の中でも優等生と言われるほど、健康効果の高い食材です。

 さらに、注目の成分イワシペプチドは、イワシのたんぱく質を酵素で分解した健康成分で、
その特徴であるバリルチロシンと呼ばれる構造が、血圧を正常に保つ働きがあると言われており、
イワシは、生活習慣病の予防改善にも、心強い味方となってくれるのです。

 イワシを食生活に積極的に採り入れることにより、
病を遠ざけ、健康を維持し、美しく歳を重なることができるのですから、
この時期の健康維持管理にも、欠かせない食材といえそうですね。

 

 柊鰯は縁起物でもあり、節分が終わったからといって生ゴミとして処分するようなことはせず、
しばらく飾っておくという地域が多いのですが、その期間は、様々なようです。
節分当日だけだったり、2月一杯だったり、1月15日から立春までだったり・・・

 では、我が家はといいますと・・・

 毎年、柊鰯を飾っておくのは数時間、いえ、年によっては数分のことも・・・
だって、どこからか猫ちゃんがやってきて、かっさらって行ってしまうのですもの。
しかも、上手にイワシの頭だけ外して、柊はそのまま残して・・・

 猫ちゃんも、厄払いがしたいのか、それとも健康食イワシで精をつけたいのかわかりませんが、
毎年、腹が立つというより、何だか微笑ましく思えてしまいます。

 

 パンデミックという災難(邪)に見舞われている今年の節分は、
一層の思いを込めて、豆まきをし、そして豆やイワシをしっかり摂取することにより、
厄払いにも、健康維持管理にも努めようと考えた方も多かったのではないでしょうか?

 

 みなさんの願いが叶えられ、1日も早く平穏な日々が戻ってきますように。

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